という私たち夫婦も遠距離で出会い、そのまま遠距離で恋愛をし、結婚しても遠距離を続けていました。最初の頃はお互い「好き」という気持ちが強くて、そして「会えないつらさ」に振り回されました。
そしてしばらくして遠距離の状況に慣れてくると、今度は「相手は私が思っているくらいに思っていてくれているのだろうか」「もしかして最近、連絡ないけれど、浮気してるんじゃ」「私たちこれからどうなるんだろう」といろんなことが不安になったものです。
さらに遠距離が長くなってくると、最初は会うたびにドキドキしていた再会にもだんだん「慣れ」が出てきて、なんだか「一体、私は何をしているんだろう?」「あ〜、なんかもう疲れてきた」なんて思い始めるかもしれません。
遠距離に「飽き」も出てきたし「不安」もいっぱいでした。
ということで、今日は私が遠距離恋愛中、遠距離結婚中に取ってきた不安を和らげる対策をご紹介したいと思います。
目次
ざっくりとした連絡、再会のリズムを決める
まずは私自身、どうした時に不安になるかというと
これは私だけではなく多くの方もそうなのではないでしょうか。
これは将来の不安にも当てはまりますが、もっとミクロの世界でも当てはまります。例えば、相手がいつ連絡をしてくれるのか、今度はいつ会えるのか、あんまり連絡しすぎて面倒くさいと思われないか、など。
「いつ連絡できるかわからない」という「不確かさ」を取り除く
まずはなんとなく二人の間で連絡をとるリズムを決めておくのはどうでしょう。お仕事がとても忙しい方は「平日はどうしても無理だから、出来るだけ休日に連絡する」といったように。
ただ、「必ず毎日夕方7時に連絡する」とかと決めてしまうと束縛し合っているようでつらく感じるかもしれません。
さらに事前にそのざっくり決めている日や時間に連絡ができないとわかっているなら、なるだけ最初から伝えておくのはどうでしょう。「毎週末、連絡取り合ってるけど、今週末は友達との飲み会があるから連絡できないかもしれない」とか。
さらに最初から連絡がないとわかっているなら、その日は自分も出かけてみようかってこともできます。
きっちり決める必要はないのですが、お互いに「連絡の不確かさ」を少なくする努力をしてみてもいいように思います。
ちなみに私が今、これを実践しているのは日本にいる父との連絡。私がいつも一週間に一度、日曜の朝に連絡するのですが、父は朝10時までに連絡がないと、もう今週は連絡がないと判断しています。また私も出かけるので連絡が取れないかもしれない時はあらかじめ「連絡できないかもよ」と言っておきます。
もちろん、そんなことを決めなくてもいいカップルもあれば、不定期な連絡を楽しまれるカップルもあるので一概には言えないと思います。また決めておいても、相手が連絡をしてくれないというのもありがちなので、そんな時は頻度を見直すか、相手の忙しさといった状況を見極めるか、さらに関係を見直すのもいいかもしれません。
「いつ会えるかわからない」という「不確かさ」を取り除く
遠距離で突き当たるもう一つの「不確かさ」、それは次にいつ会えるかわからないというものではないでしょうか。
お互いが平等に相手の土地を訪れなくてもいいのかもしれません。それぞれの事情もありますし。例えば「私の方が時間があるから1ヶ月に1回、私の方から会いに出かける、だけど交通費はいつも折半」でもいいのかもしれません。
もう一つ、会うタイミングをざっくりと決めておくのは、仕事をしている場合、とてもありがたいです。もちろん職場環境によって変わってくるとは思うのですが、比較的プライベートに理解のある職場なら、会うタイミングが前もってわかっていればそれに合わせて仕事の調整やお休みを考えることができるので。
こうして仕事やプライベートの予定を前もって立てることができるだけでも、私の場合、かなりストレスを減らすことができたように思います。
そして、いつの間にか、どちらかがそのリズムを壊し始め、そのことで不満に思い、そしてそれを話し合うことができないならば、それは二人の関係を一度しっかりと考えた方がいいということかもしれません。
それぞれの生活コミュニティの人々に相手を紹介する
「職場の同僚同士でつき合い始めました」といったところから始まっていると、必ず一つはどちらもが「知っている」「理解できる」コミュニティがあります。
でも私たちの夫婦のように、その関係が遠距離から始まる場合もあります。そうなると彼には「彼の世界」が、私には「私の世界」があり、そこは最初はほぼ交わり合っていません。
相手の世界とつながっている安心感を
まずはお相手が自分の生活する土地にやってきたときに、普段ノロケばなしを聞いてもらっている親しい友人に紹介してみるのはどうでしょうか。
またお相手の土地ではお相手の友人や仲良くしているご近所さんなどに紹介してもらうのはどうでしょう。
そうすると、これまでは電話で「近所のXXさんがね」と聞いていた、そのXXさんがいきなりリアルな人として迫ってきます。また私がいつも「今日、〇〇ちゃんとご飯に行ってね」と言っていた〇〇ちゃんの顔が相手にもはっきりとわかるようになります。
また職場の状況や職場での人間関係にもよるのかと思うのですが、職場の人に相手を紹介し、遠距離をしていることを公にしておくと、理解のある職場ならお休みに融通をきかせてくれることもあるかもしれません。
ただ、遠距離が長いと相手の世界と全く接点がなくなってしまうので、そこで不安も出てきます。
たまにはお互いの住んでいる国以外の場所で会う
さて順調に遠距離を進めてきました。会えない寂しさもあるけれどお互い信頼し合って、気楽なリズムでやってきました。相手の住んでいるところにも何度も訪れましたし、私の住んでいるところにも何度も来てくれました。
この決まりきったリズムやルーティン、安心感があってとてもいいのですが、この「慣れ」がまた新たな不安を産むことになるかもしれません。
「吊り橋効果」に頼ってみる
恋愛のお話で最近、よく話に出てくる「吊り橋効果」。吊り橋のような怖くてドキドキするような状況を一緒に経験すると、恋に落ちやすくなるというもの。
これを「安定期/倦怠期」に入った遠距離関係に取り入れてみるのはどうでしょう。例えば
正しい「吊り橋効果」理論からは少し離れてしまいますが、新しい場所で感じるドキドキ、ワクワク、旅行に出かける楽しみやうれしさを使うことで、お相手と会っている時の気持ちを高め、合わせて恋愛感情を高めていこうということでどうでしょうか。
会いに出かける時の「面倒な気持ち」が軽くなるかも
また遠距離が長くなってくると、会えるのはうれしいけれど、その度に車を運転したり、新幹線に乗ったり、飛行機に乗ったりという移動がつらくなってきたり面倒くさくなってきたりもします。
そこで思い切って別の土地に出かけることにすると、その移動も違ったものになって、少しドキドキしたり新鮮に感じたり楽しくなるかもしれません。またお互いが住んでいる中間地点で会うことで、移動距離が半分になります。
お金もかかるのでいつも会う場所を変える必要はないかと思いますが、気分を変えてみたい時、たまにはどうでしょうか。
あえて「会えないのがつらい」ではなく「会えるのが楽しみ」と言おう
もう一つ、遠距離生活で大切だと思うのが
実際問題、会いたいのに会えない、会うのにもお金がかかるし移動もしんどい、同じ町で住んでいたらもっと話は簡単なのにっていうのは正直な気持ちです。
でもそこで「つらい」と言ってみても問題の解決にはなりませんし、自分もさらに落ち込んでしまいます。
さらにお相手に「会えなくてつらい」「会えなくて寂しい」と繰り返すと、二人揃って沈んでしまいますし
二人の関係を悪くしても良くするようには思えません。
例えば「次、会えるのが楽しみ」「早く会いたいな」「会っている時が一番幸せ」とか。少しどうかと思うような恥ずかしい表現もありますが、要はネガティブな表現でなくポジティブな表現でということです。
たまに弱音を吐くのはお互い必要でしょうが、あまりに相手に依存しあっているのもお互いにしんどいです。
つらいけれど、ちょっと頑張って遠距離の「良い面」に注目して明るいトーンで生活してみませんか。
長期的な展望を話し合う
最初の話に戻りますが、やはりツラいなと思うのは先の予定が全く見えない時。例えば単身赴任で2年後に帰ってくると分かっている場合と、転勤したけれど帰ってくるのか帰ってこないの分からないというのでは、遠距離のつらさも変わってきます。
なのできっちりとした区切りが特にない方は、ざっくりでいいので長期的にどうしたいのか話し合っておくと楽になるかも知れません。
話し合うだけで不安が和らぐ
個人的な意見ですがここで大切だと思うのは話し合うこと。実現するかどうかはまた別の問題です。これから同じ都市に住むつもりがあるのかどうか、それはだいたいいつ頃目安か。そのためにどんなことができるか。
もちろん、人生、自分たちの思いだけではうまくいかないこともあるので、話し合った通りに、また予想した通りに物事が進むとは限りません。
また、賛否両論あるとも思いますが「一緒に住まない」という選択肢もあります。お互いの仕事や家族状況を重視して、一緒に住むのは引退してからという生活を選んで、幸せに生活しているご夫婦もいます。もちろん、お子さまがいらっしゃる場合、周りの方々の援助や協力、職場の制度や環境など、いろいろな条件がつくと思いますが、こんな例もあるということで。
ちなみに結婚しても自分たちの意思で遠距離をしていると、日本人、外国人にかかわらずやんわりと「結婚している意味がない」といったようなことを言われることが少なからずあります。
そう言われると不安にもなるのですが、もしお相手との話し合いでお互いがきっちり納得しているなら雑音もあまり気にならなくなるかも知れません。
なので将来、すぐに一緒に住みたいと思っていても、また長期間の遠距離の予定でも、また一緒に住む予定が当面なくても
先のことがざっくりと決まっていないとライフプランも立てられない
最後に、お二人ともお仕事をしているしていないにかかわらず、先の予定が全く見えないままではお互いのキャリアプラン、ライフプランが立てにくいように思います。
例えばお相手が別の地域や国に異動になり、自分の住んでいる地域に帰ってくる確率がとても低いとなると、相手の場所への引越しや、また将来的な別れも視野に入れないといけませんし、またご自身も転職を考えたり資格を取ったりなど、いろいろなオプションを考えようかとも思えるかも知れません。
また私の知り合いで5年ごとに夫婦それぞれのキャリアの優先順位を変えている人がいました。最初の5年は夫婦として結論を出さないといけない時に、妻のキャリア優先で話し合いをするけれど、次の5年は夫のキャリア優先で結論を出すといった感じです。かなり極論ですが、こんなやり方もあるということで。
もちろん将来、何が起こるかわからず、キャリアプランやライフプランを立てても、思ったようにいかないことの方が多いですが、こうするとこで当面の不安は少し解消されますし、将来に向かってのワクワク感も高まるように思います。
遠距離恋愛や遠距離結婚の場合、先のことがざっくり決まっていると不安も少し楽になるのかなと思います。でもがっちり決めてしまうとそれに縛られて、余計に辛くなるので、「ざっくりと」というのがポイントではないかと個人的には思っています。
また遠距離恋愛の場合、最終的に結婚するのか、また結婚しなくても一緒に住むのかということが決まっていないと、さらに関係を不安定にし不安にもなるのかなとも思います。でも、そんなデリケートな話をするのにはまだ準備が整っていなければ、もっと短期の視点で「次に会う予定」などをざっくりと決めるようにして、機が熟すのを待ってみてもいいかもしれません。
また、「先のことをざっくり決めること」と同時にもう一つ大切だと思うのは計画通りにいかなかった時に、その予想外を楽しむ柔軟性も持っておきたいということ。これがないとお互いを責めてしまうかもしれないので。
さて偉そうなことを書いてきましたが、私たち夫婦が一番できなかったのが、長期的な展望をしっかりと話し合うこと。これから一緒に住むのかどうかも全く話し合わず結婚し、結婚してからも子どもが欲しいと思わなければ、そのままダラダラと遠距離を続けたかもしれません。
もう少しちゃんと話し合っていた方が生きやすい人生だったかなとも思うので、この教訓を元に、今、夫の完全引退後どうするかを二人で話し合うようにしています。その通りになるかどうか分からないけれど、老後の不安は少し落ち着き、ワクワクする気持ちが出てきたので、まあ、よかったのかと思っています。
最後になりますが私たち夫婦に子どもがいないので、この記事はお子さんがいらっしゃって遠距離結婚を頑張っておられるご家庭からの視点になっていないのではとも思います。友人にも何人かいらっしゃいますが、日々、いろいろと工夫をこらされて頑張っていらっしゃる姿には尊敬しかありません!
皆様の遠距離生活が少しでも快適なものになりますように。