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ワシントン首都圏で運転するときはこんなことに注意して!

アメリカへ旅行で来られる方、またアメリカで生活をされている方、アメリカで運転をされますか?

私たち夫婦はワシントン首都圏でも運転をしますが、アメリカ国内の他の都市でもレンタカーを借りて運転します。

交通量も少なく比較的簡単な交通標識しかない郊外や田舎の道路はいいのです。

問題は都心部に入るとき

ロサンゼルスやサンフランシスコ、ニューヨークといった大都市ではいくらGPSがあるといってもとても緊張します。初めての道で人の行き来も多く、さらに運転も荒い車が多いです。

なので夫も私も都心部の運転は基本的に嫌いなのですが、そんなことを言っても今現在住んでいるのはワシントンDC。ネコたちを連れて動物病院に出かけるときや、ニュージャージやバージニアに出かけたりするときにも、ワシントン首都圏での運転を避けることはできません。いやでも少しずつ慣れてきました。

ということでこれまでの経験を元に、アメリカのワシントン首都圏での車の運転をお考えの方に知っていてもらいたいことを書いてみたいと思います。

基本は赤信号でも右折できるけれど例外がいっぱい

アメリカで運転をするときに、日本と違うルールがいろいろとあります。

その中でも有名なものが、アメリカでは赤信号でも右折ができるというもの

もちろんこのルールは絶対ではありません。例えばニューヨークのマンハッタンでは基本的には「赤信号では右折できない」ということになっています。なのでアメリカでも特に都市部での運転ではあらかじめご確認されるといいかと思います。

ワシントンDCでは時間帯にも注意を払って右折を

ワシントンDCは基本的には赤信号でも右折することができます
特に何も標識がない場合には

でも多くの場合「NO TURN ON RED」という標識があったり、右折標識に✖️が付いていて「ON RED」と書かれています。こうなると赤信号では右折することができません

さらに状況を複雑にしているのが

時間帯によって右折できたりできなかったりする場所があること

その時間帯も基本的には標識に書かれていますが、これを右折するときにとっさに見つけて判読し、今、曲っていいのかいけないのかを見極めるのはなかなか大変です。

なので赤信号ですぐに標識の判断がつかないときには右折する前に一度止まってしっかりと標識確認、安全確認をしましょう。

もし曲がれるのに、曲がらないでのんびり確認をしていれば後続の車からクラクションを鳴らされたりもしますが、そんなことを気にしていても仕方がありません

まずは安全第一、自分の目でしっかりと標識を確認しよう

 

複雑なロータリーや間違えやすいバイパスでは注意深く運転を

ワシントンDCは地下鉄の駅名にもなっているフランスの建築士「ランファン」によって都市計画がなされたこともあって、ヨーロッパのように放射線状にのびている幹線道路があります。

基本的にワシントンDCの道路は数字とアルファベットの組み合わせで碁盤の目になっていて運転するのにはあまり混乱しないと思います。

問題はその碁盤の目を斜めに横切る「ニューハンプシャー通り」や「マサチューセッツ通り」というような名前の付いた幹線道路

これらの幹線道路に運転が難しいロータリーや間違えやすいバイパスが出てくるので、これらに注意して運転されるといいかと思います。

運転が難しい複雑怪奇なロータリー

パリの凱旋門のロータリーのように、自力で好き勝手に入って好き勝手に出てというロータリーもありますが、ワシントンDCのロータリーの多くは色々な場所に信号が付いています

そしてこの信号のせいでロータリーの交通が複雑怪奇なものになっているものもあります
例えばデュポン・サークルのロータリー。何回通っても、何がどうなっているのかよくわからず大嫌い

さらに通常、ロータリー近辺、人通りが多いです。自分が進みたい道に入るタイミングを探しながら、信号を見ながら、そして人通りを確認しないといけません。ゆっくりと慎重に十分に注意して運転したいところです。

ワシントンの地下を走る迂回道路にうっかり入るのにもご注意

さらにワシントンDCは中心地の道路の混雑を避けるために地下に迂回道路が走っています。大きなものではワシントンの中心地からそのままバージニア州に抜けることのできる395号線につながっているもので、これは使い方がわかっているととても便利です。

でも単純に曲がるつもりでうっかりと間違ってこのバイパスに入ってしまうと予期しないうちにバージニアまで連れていかれてしまいます。私も最初の頃、入り込んで混乱しました。

またこれほど大きなバイパスでなくても、大通りでロータリーと交差するところではロータリーの下が地下トンネルになっていて、直進するならロータリーを迂回できるようになっているところもあります。

このようなところはぼーっと運転していると、そのまま地下に降りてしまって、曲がるつもりが曲がれずに直進してしまうことになってしまいます

幹線道路を運転するときにはこれらに注意して運転されるといいかと思います。

観光客の電動キックボードと自転車が危ないので慎重に

パリやバルセロナといった都市にもある自転車のシェアライド、ワシントンDCにもあり、地元の人はもちろん多くの観光客も利用しています。さらに最近、とても人気があるのが乗り捨てタイプの電動キックボード。街を気持ち良さそうに走っています。

利用者側の立場だととても便利で快適なこれらのシェアライド。

車を運転する側からしてみると危なっかしくてオチオチと運転していられません

特に怖いのがキックボード。すごいスピードで予期せぬ動きをしますし、ヘルメットもかぶっていないので本当に危ないです。

さらに自転車もキックボードも多くの観光客らしい人たちが道を迷い迷い戸惑いながら、そしてグループで連なって乗っていることがよくあります。

特に右折するときは、このようなキックボードや自転車を引っかけないように注意して運転したいところです。

道路に沿って停車している車の間からフッと飛び出てくることもあるのでご注意を

ワシントン外周をうまく利用して移動する

大都市で交通渋滞が起こるのはワシントンDCだけには限りません。特に大都市への出入り口の渋滞は平日の朝夕は大変なのでできれば避けたいところではないでしょうか。

ワシントンDCの場合、西側を通っているポトマック川がDCの南側へと流れていることもあり、住宅地が広がる北バージニアからワシントンへ出入りする車が限られた本数の橋に向かってやってくるので、橋をこえるのにいつも大渋滞しています。

ワシントンDCへと近づいているときに、一番右側の車線を走っていると
橋を渡ろうと側道からの車が高速道路へ合流してくるから、全然進まなくなったりするよ

 
さらにワシントンDCに入ると信号は多いですし、デモなどがあると交通規制も敷かれて渋滞したり迂回させられたりで、平日は基本的にはストレスの多い運転になります。

これらの対策としては基本的には通勤時間を避けるというくらいしか手がないのですが、それでは身も蓋もないので、いくつか私たちが心がけていることを書いてみたいと思います。

環状高速道路495号線をうまく利用して

もしワシントンDCの中心地にではなく周辺部を訪れる予定なのであれば、ワシントンを突っ切って南から北、東から西へと移動するのではなく環状高速道路495号線をうまく利用して周りから攻めると楽に動けることもあります。

さらにDCの南側を走る395号線や695号線、また高速道路ではありませんが、川沿いのGeorge Washington Memorial Parkwayなどをうまく利用する手もあります。このようなワシントンDCの外周部分を走る道をうまく使って、出来るだけワシントンDC内部での運転を減らして目的地への到着を目指すのはどうでしょうか。

今はGoogle Mapなどで渋滞状況が表示されるので、渋滞状況を確認して道選びをしたいところです。またどうしても渋滞を避けたい場合には、ワシントンDCへ入る前に車を停めて公共交通を利用するという方法もあります。

ワシントンDCで公共交通を使うという方法も

ワシントン首都圏には地下鉄(メトロ)が走っていて便利に利用できます。またバスとなると少し複雑になってきますが、最近は携帯のアプリを入れておくと簡単に路線図や運行情報が手に入ります

もしロードトリップでワシントン首都圏に来られるならば、また空港でレンタカーを借りるのならば

ワシントンの外周あたりにあるメトロの駅の近くに宿をとるという手もあります

そしてそこから公共交通でワシントンDC内に入り観光するというのはどうでしょうか。

また私たちは以前、北バージニアに住んでいたのですが、その時にはワシントン外周部のメトロの駅まで車で出かけ、駅の駐車場に車をとめてメトロでワシントンDCへ出かけていました。  

というのも郊外駅にはお手頃な料金の駐車場が付いていて、これはかなり便利でお手頃です。例えばバージニア側のオレンジラインの終着駅「Vienna/Fairfax-GMU」には大きな駐車場があり1時間1ドル(110円)程度の料金です。

DCメトロが提供している駐車場情報を確認して、ご検討されてもいいかも

ご興味のある方はこちらから:Washington Metropolitan Area Transit Authority

アメリカ北東部では「EZPass」は便利だけれど

さて最後に高速道路を通ってワシントンDCに入ろうとするときの注意点として「イージーパス」と「エクスプレスレーン」の説明をさせてください。

アメリカにも日本のETCカードのようなものがあって、東海岸で使われるものは「EZPass(イージーパス)」と呼ばれています

もちろんこのEZPass、日本のETCのように車に取り付けておけば高速道路の出入りの際、現金を使うことなく簡単に通過できます。インターネットで登録するとカードを注文することができるので、アメリカ北東部に長期滞在の方やワシントン・ニューヨーク間を車で頻繁に移動される方には便利かと思います。
ご興味のある方はこちらから:Virginia Department of Transportation

「エクスプレスレーン」でも使える「イージーパス」

さらにこのEZPassが活躍するのが「エクスプレスレーン(Express Lane)」と呼ばれる特別車線を走るとき。

「エクスプレスレーン」は普通の高速道路と並走する特別車線で、この特別車線を走るには追加料金が必要なのです

そしてその料金は自動感知してEZPassから自動的に引かれることになっています。

ワシントン首都圏には南北に州をまたがって走る高速道路「95」、ワシントン首都圏をぐるっと取り囲む「495」、ワシントン中心部から南西に下り「495」と「95」に接する「395」があります。この中でも「495」と「95」にはすでにエクスプレスレーンが設置されていますし、「395」でも2019年秋に開始予定です。

このエクスプレスレーン、有料なので車が混んでいる時でも比較的すいていてスムーズに車を進めることができます。なので高速道路が混んでいるときには利用するのもいいかもしれません。

「イージーパス」なしで「エクスプレスレーン」に入ったなら5日以内に支払いを

渋滞時にも比較的すいているエクスプレスレーン。なので、「おっ、すいている」とEZPassがないままにうっかりエクスプレスレーンに入ってしまうとなかなか出口もなく、そのまま運転し続けることになります。

でも、料金を支払場所がないから、どうしたらいいの?

 
もしこんなことになってしまったときには、焦らずしっかり運転をし続けるといいかと思います。

そして、家に帰ってからEZPassのウェブサイトに入ると、そこから支払いをすることができるよ

基本的には運転をしていた時から5日以内なら、通行料金プラス1.5ドル(約160円)で済みますが、そこからは金額が変わります。もしうっかり間違ってEZPassなしにエクスプレスレーンに入ったなら、専用のウェブサイトに入って確認してみてください。通常は48時間以内にナンバープレートなどの必要な情報を入れると支払料金を表示してくれるようです。
ご興味のある方はこちらから:Express Lanes

どのような国でも都心部で車を運転するのは難しく大変です。特にそれが初めて訪れる街だと緊張感もストレスレベルもとても上がるのではないでしょうか。またアメリカではその州ごとの規則もあるでしょうし、街の特徴なども違います。

まず一番大切なのは、その街の交通ルールを事前にしっかりと確認して運転することだと思います。また周りの車の流れをしっかりと観察することも大切だと思います。

さらにほんの少しプラスアルファの情報としてワシントン首都圏でありがちなことを書いてみました。

運転にあまり自信のない方や運転のストレスが嫌な方は公共交通だけでも十分便利なので、運転しないという選択肢もあります。という私たち夫婦もワシントンDC内だけを移動するときは地下鉄やバスを使うことの方が多いです。

しかし車を使っての観光でワシントン内のホテルに宿泊予定だと、どうしてもワシントン内での運転が必要になってきます。基本的には碁盤の目なので道はわかりやすいと思いますが、多くの歩行者や自転車、電動キックボードが動いているので、どうか安全運転を!